シャッタースピードとは

シャッタースピード(SS)とは

シャッターが開いている時間のことをシャッタースピード、シャッター速度ともいう。

シャッターはイメージセンサーやフィルムの前にあり、シャッターを開閉して、レンズを通ってきた光をイメージセンサーやフィルムにどれ位取り込むかを調整し、写真の明るさが変わります。

シャッタースピードの表記方法と長さ

1秒を基準に、それより長くシャッターを切った場合は2、4、8、15、30秒、

1秒より早い場合は「何分の1秒」と記載し、1/100秒は0.01秒、1/1000秒は0.001秒。

シャッタースピードの数字を小さくすることを、シャッタースピードを速くする(上げる)、

シャッタースピードの数字を大きくすることを、シャッタースピードを遅くする(下げる)。

シャッタースピードが変わると

明るさが変わる

写真の明るさはイメージセンサーに光を取り込む時間で決まります。

シャッタースピードを速くすると、光を取り込む時間は短くなり、暗くなる。

遅くすると、光を取り込む時間は長くなり、明るくなる。

ブレやすさが変わる

写真のブレにはカメラの持つ手が動いてできる「手ブレ」と、被写体が動いてできる「被写体ブレ」があります。

シャッタースピードを速くすると、シャッターを開いている時間は短くなり、ブレている瞬間を撮りにくい。(ブレにくい)

遅くすると、シャッターを開いている時間は長くなり、ブレている瞬間を撮りやすい。(ブレやすい)

シャッタースピードを利用した写真表現

高速シャッター

被写体の動きが速いとき、シャッタースピードを速めることで、被写体の一瞬の動きを止めたような表現ができます。

利用シーン:動きの激しいスポーツ、早く動く乗り物、滝や川など流れているものの水しぶき

ポイント:シャッタースピードが短いと写真が暗くなってしまうため、絞りやISO感度で調整する

低速(スロー)シャッター、長時間露光

シャッタースピードを低速にすると、光を取り込む時間が長くなり、暗い環境での撮影で写真を明るくすることができます。

また、シャッターを開きっぱなしにする長時間露光(カメラモードでは「バルブ(BULB)撮影」とも呼ばれます)では、光を取り込み続けることで被写体の軌道や時間の経過を表現できます。

利用シーン:打ちあがった瞬間から花火が広がった瞬間まで、星空の軌道を撮り続け流れているように撮る、水の流れを撮り絹糸のように撮る

ポイント:シャッターを開け続けるにはブレさせないことが必要になってくるため、カメラを固定する三脚、シャッターを長時間開放するためのレリーズなどが必要

流し撮り

被写体と同じ速度でカメラで追い、シャッターを切ることで、被写体にはピントが合い、背景は流れているような写真が撮れます。

利用シーンとシャッタースピードの目安:

歩行者:1/30秒程度

走っている人・自転車:1/60秒

車:1/125~1/250秒

シャッタースピードと露出の関係

写真の明るさを適正に保つためには、写真の明るさ(露出)を決める絞り・シャッタースピード・ISO感度の3要素のバランスが重要ですが、この組み合わせを間違えると明るすぎる写真=露出オーバー・暗すぎる写真=露出アンダーな写真になります。

□絞り(F値

取り込まれる光の量

□シャッタースピード(SS値)

取り込まれる光の時間 取り込む光の時間

□ISO感度

光の感じやすさ

シャッタースピードの目安

シャッタースピードの目安は、被写体の動きや撮影するシーンによって異なります。

ですが、手ブレの発生を抑えるために一般的な目安として、マニュアルで撮影する場合、使用しているレンズの焦点距離を元に、1/焦点距離(秒)を設定します。

例:50㎜のレンズ使用時 シャッタースピード 1/50に設定すると手ブレを起こしにくい

シーン別シャッタースピード目安

運動会:1/500~1/1000秒

ポートレート:1/60~1/125秒

夜景:1/15~1/60秒

野鳥:止まっているとき 1/250~1/500秒

飛んでいるとき 1/1000~1/2000秒

スポーツ:1/1000~1/2000秒

流し撮りするとき 1/125~1/250秒

星空:10~30秒

長時間露光するとき 15分~数時間

滝:水しぶきの瞬間を撮るとき 1/500秒以上

水の流れを撮るとき 1/2秒以上

光:軌道を撮るとき 10~30秒

光の動きを残像のように撮る方法として後幕シンクロという撮影方法もある。

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